まだ東京に住んでいた頃、実家のある山口県に帰省しました。
せっかくなので湯田温泉にでも泊まろうか、という話になったとき、両親に相談したら、「松田屋が一番」という答えが返ってきました。
国の登録文化財である庭園と、展示されている歴史的資料だけでも見る価値ありです。
お食事は、湯田温泉で最高のグルメが味わえます。
松田屋の美しい日本庭園
松田屋ホテルの庭園は、江戸中期に作られたそうです。
こちらは司馬遼太郎の「街道をゆく-長州路-」に登場する赤松です。
当時、松田屋ホテルに宿泊された司馬遼太郎が、この赤松のこまかい雨に濡れた姿、根の翠苔が実に鮮やかで印象に残った事が書かれています。
西郷、木戸、大久保会見所です。
1867年に薩摩藩の西郷隆盛、木戸孝允、大久保利通が薩長同盟の確認と討幕の具体的協議のために山口県にやって来ました。
その3名は松田屋ホテルに集まり、ここで会談をしたそうです。
3人の写真が飾ってあり、灰皿など置いていあるだけでしたが、歴史好きの旦那は大興奮でした。
七卿落の三條実美の手植えの松と遺黒碑もあります。
1864年に植えられたものだそうです。
庭園の中にある足湯、桂亭です。
タオルも完備、お庭でもゆったり癒されます。
松田屋の庭園では、きじばと、かわせみ、おしどりなどを見ることが出来ます。
鯉のえさも販売されていました。
国の登録記念物(文化財)にも指定されている庭園。
有朋公の別邸、京都の「無鄰菴」や平安神宮の「神苑」の庭づくりをされた7代目小川治兵衛の
指導でつくられたそうです。
鳥居、祠まであります。
天照大神さま、地神さま、神功皇后さま、厄除け地蔵さまが祀られています。
維新の湯|明治維新の志士たちが入浴した貸切風呂
こちらは松田屋ホテルの貸切風呂「維新の湯」。
徳川幕府の末期、1860年につくられました。
長州、薩摩、土佐の勤皇の志士たち、高杉晋作、木戸孝允、西郷隆盛、大久保利通、伊藤博文、
大村益次郎、山縣有朋、井上馨、坂本竜馬ら、そして七卿落の公郷三条実美などがしばしば
この松田屋ホテルで会合。
統幕皇政復古の密議をしたときに入浴したという歴史的文化財です。
天井にも歴史を感じますね。
明治維新記念館では、高杉晋作の「憂国の楓」が見られ
ホテル1階にある明治維新資料館にやってきました。
これは、高杉晋作の「憂国の楓」と呼ばれるもの。
松田屋ホテルの玄関にあった楓の幹に所管を刻んだものだそうです。
この貴重な文字が、大正時代になって偶然発見されたそうです。
明治維新資料館
7:00~22:00
楓のあった場所は、松田屋ホテルの入り口から本館へ向かう途中にありました。
松田屋ホテルの客室
松田屋ホテル、私たちが宿泊したお部屋です。
キレイな緑の庭が見える大きな窓にソファ。
涼しげなお座敷です。
大満足だったのがこちらの半露天風呂。
お湯はもちろん温泉だし、ジャグジーだし。
温泉のジャグジーって初めての体験でした。
ベッドもゆったり。
広々としたウォークインクローゼット。
浴衣は着替えがたっぷり。
貸切風呂から部屋に移動するのに汗をかいても着替えがあるので、とっても便利でした。
足袋は庭園散策の時に使用。
アメニティはロクシタン。
これも嬉しいです。良い香り♡
窓から芽吹いた新緑を眺めながら。
明治維新が詳しくわかる資料なども置いてあり、自由に読むことが出来ました。
湯田温泉松田家のお食事|鱧(はも)づくし
ど・・・どうだぁ!(´ω`*)と言わんばかりの美しさ。
先付けはも切り落とし
前菜
水無月真丈
茄子水晶煮
常節素焼き
合鴨ロース串刺し
鰈(かれい)大葉巻き天
ウチの旦那は常節好き。
味わって味わって、食べてました。
旬のお野菜もいっぱいでいいですね。
お魚たちが新鮮で美味しい。
これは、なかなか食べられない。
お造りの登場~っ!
待ってました(´ω`*)
あこう洗い
(ハタの仲間)
中トロ
車海老湯霜造り
蝶の形をしているのは、海苔。
黄色い花はミニミニきゅうり。
再び、ハモの登場です!
煮物は、ハモの黄金煮。
タコ、小芋、青身。
タコも小芋も全部やわらかい。
お味が良いので、どんどん食べられます。
うぉー!(´ω`*)
ここで、一番の歓声があがった。
煮もの椀
牡丹鱧!
お椀のハモが、こんなに大きいっ!?
旦那も自らハモずくしのコースを選んだくせに「ハモと言えば京都という固定概念がこれで変わった!」とまで言い放つ。
山口は昔からハモ有名でっす(´ω`*)
おしのぎのハモ寿司。
香ばしい(´ω`*)
食べごたえ満点、ボリューム満点で私はじっくりと食べました。
紙鍋と共に登場してきたのは、はもしゃぶ。
山口独特の固めのお豆腐に京葱、玉葱、えのきに三つ葉。
はもをしゃぶしゃぶし、丸っとなってくれたところでパクリと頂く。
ハモのフォアグラ焼き ワインソース。
ハモがフレンチに変身。
見た目よりも全然、しつこくなく美味しい一品。
とどめの一品。
これでハモと松田屋に完全に心を奪われてしまいました。
松田屋を「実家」と呼びたい。
ハモちり。
ご飯は、鯛ごはん。
香の物5種もり、お椀は袱紗仕立て。
果物は、キューイ、夏ミカン、アメリカンチェリー、西瓜。
今年の夏初の西瓜を頂いてしまいました。
山口県名物のいとこ煮。
「山口出身だったらご存じですよね!?」とお部屋係の方に言われましたが、初めて知りました。
山口県のお料理は、とにかくお魚が新鮮で美味しいです。
お味噌やお醤油も東京で食べる料理とは違って、若干甘味を感じる。
その山口県独特の旨みと松田家の上品で、洗練された味付けがマッチングして絶品の夕食になっているのです。
湯田温泉松田家の朝食
夕食のハモがくれた感動が冷めないまま、朝を迎えました。
これまた美味なる朝食が運ばれてきました。
河豚の一夜干しもいらっしゃいますね。
私の大好きな固めのお豆腐に甘めの麦みその味噌汁。
真ん中にあるのは、ご飯のお供で、早くも朝から食べすぎが予想されます。
蓋を取るのを忘れたまま撮影してしまいましたが、がんももありました。
おうどんは常温で。
不思議と美味しかったです。
はっきり言って、100点満点のお食事でした。
湯田温泉松田屋ホテルの詳細
山口県山口市湯田温泉3-6-7
松田屋ホテルは、いろんなサイトから予約が取れます。
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